【大阪市此花区】日曜夜には20分待ちで入れる♪大阪・関西万博で人気のフランス館は会場内でも一際美しいパビリオン
2025年5月25日(日)夜に大阪・関西万博のフランスパビリオンに行ってみました!
エンパワーリングゾーンにあるフランスパビリオンのテーマは「愛の讃歌」。大きなベールに包まれ、風に揺られながらゆっくりと波打つ劇場の舞台のような外観は万博内のパビリオンの中でも一際美しい佇まいです。19時半ごろ、行列は出来ていましたが待ち時間は20分とのこと。ベビーカー置き場はパビリオン向かって左手にあるお土産屋さん(BOUTIQUE)の奥にあります。
パビリオン待ち列の最中に見えてくるメゾンカイザー監修のパン屋さん(BOULANGERIE)の商品を購入するには別の待ち列に並ぶ必要があります。
待ち列随所に配置されたQRコードを読み込むと展示の説明を見ることが出来ます。パビリオン内は文字による説明が少なく、この後もQRコードがいくつか用意されているので都度確認するとより深く展示を楽しめるでしょう。
広々としたピンクゴールド色のスロープを登るとまず初めに現れるのは「鼓動」。ビジュアルアーティストのジュスティーヌ・エマー氏(Justine Emard)と展示・空間演出を専門とするスタジオ、GSMプロジェクトが手掛けたもので常設展示のフランスと日本の深い結びつきを描き出す8つのシーンを「脈動」のように紹介しています。
「展示の入り口で始まる魔法」では2つの幻想的な生き物が現れます。パリのノートルダム大聖堂の火災の難を逃れたキメラ像の後ろにあるのは、宮崎駿の名作『もののけ姫』からの一シーン、「呪いの傷を癒すアシタカ」を描いたオービュッソン氏の巨大なタペストリーです。フランスパビリオンでジブリ関連作品を目にするとは、驚きました。建築遺産も豊かな自然も、等しく守るべきものだというメッセージが伝えられているそうです。
部屋を抜けると宇宙空間に迷い込んだようなキラキラの空間。終盤の展示の一部を上部から見る状況です。色や形を変えながら輝く光に心奪われました。
次に現れるのは四方の天井までもがルイ・ヴィトンのトランクに覆いつくされた空間。OMAの建築家、重松象平氏が手掛けたもので、トランクの一つ一つに職人たちの精緻な所作が映し出されています。
会場内あちこちにはオーギュスト・ロダンの“手”の彫刻がありここには1番大きなものもありました。
次の部屋では、ライゾマティクスの真鍋大度氏による映像とともに、ルイ・ヴィトンのトランクを模った球体が回転するアート作品が見られます。
後半にはルイ・ヴィトンのモノグラムが映し出されお客さんの心を魅了する空間となっていました。
次は三人のダンサーが、それぞれをつなぐ見えない赤い糸を舞いで描き出す、音と光が織りなす映像展示、アンジュラン・プレルジョカージュ氏の振り付けによる作品「パ・ド・トロワ」です。女性ダンサーは日本人の津川 友利江氏。史跡、芸術、文化の保存と継承に敬意を表し、すべての人にジェスチャーとハーモニーの力を感じてもらうことを狙っているそうです。
パビリオンの中心には、樹齢千年のオリーブの木を鏡のような水面を囲んで庭が広がっています。様々な美の感性が詰まったフランスパビリオンの多様性に驚かされます。
次はアルザス地方の地下の豊かな土壌を表現した展示。
アルザスワインの協賛を受けGSMプロジェクトとジャスティーヌ・エマー氏によって企画されたもので、土、太陽、水、そしてブドウが人間の技術と融合し、自然だけでは生み出せない甘美な飲み物が誕生する様子を表現しているそうです。
さらに進んでいくと、フランスを代表するクチュール メゾン、ディオールの世界。昨年のパリ・オリンピックのために制作された、フランス国旗と同じブルー、ホワイト、レッドの「バー」ジャケットが並びます。
クチュールを象徴する大小の白いトワル(服の立体サンプル)が壁面を覆う様は圧巻。
どのドレスも美しくフランスらしい洗練された雰囲気を味わうことが出来ました。
島をかたどった3つのコンセプトで構成された最後の空間は、フランスと日本の愛の絆を体現しているそうです。それぞれの島では、”美術品、彫刻、文化財といったアーティファクトが、光り輝く大きな雲の中で歴史を語る”というもの。この光が序盤に見えていたという訳です。
モン・サン=ミッシェルの修道院と、厳島神社の大鳥居。巨大な砂時計は湾に人の手が入って行く様子が表現されているそうです。
2019年の火災で甚大な被害を受けたノートルダム大聖堂と首里城。火災の犠牲となったこれらの文化遺産は、過去の記憶と再生への希望の両方を象徴しています。
こちらはフランスと日本が共有する太平洋の島々の自然と文化への愛を表現。両端には日本の動物種保護活動の象徴、イリオモテヤマネコ、ポリネシア神話の動物ピイホロ犬が鎮座します。
フランスの美食と日本の美学が交わる新たな食事空間、メゾンカイザーが運営するビストロも併設されており人気のお店となっています。
沢山の展示で没入感、見ごたえ十分。少しおしゃれしていきたくなるような素敵なパビリオンです。フランスパビリオンが表現している美、愛を感じに並んででも行く価値がありますよ。
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